シロアリの加害スピードに関するデータ

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今月は株式会社富士消毒の代表取締役・重岡雅也が担当いたします。

 今回はシロアリの加害スピードに関するデータに注目してみましょう。
 なぜこの話題なのか・・・?
 
 こんなことがあったからです。

 弊社がシロアリ防除を行ったお客様のお宅でのことです。
 シロアリ防除工事の4か月後、一部を工務店にてリフォームすることになり、
壁などを壊した後にヤマトシロアリの蟻害が確認されました。

 少し前にシロアリ工事したばかりなのに、なぜ!?

 被害材だけを見た大工がこう言います。
「この丸々食われた3mの柱は、シロアリ防除施工後に食われたのではないか?」
と我々を疑います。
施工ミスなのか、駆除しきれていないのか、薬剤が効いていないのか、再発なのか・・・
こう考えることもできます。
工事はしっかりもれなく行われ、問題ないと確信していたのですが・・・ 
その根拠を問われたのです。

そこでこのデータが非常に有利な資料となったのです。

■イエシロアリの加害スピード (木質科学研究所データ参考)
体重3.5㎎のイエシロアリが、一日に体重の50分の1程度の木材を食べることが、
実験の結果分かっています。通常100万頭からなるイエシロアリの集団であれば、
3.5÷50×100万=7万㎎、つまり70gの木材を一日に消費している計算となる。
70g×365日=25,550g=25.55㎏ 
一年間では、住宅に用いられるスギの柱(10㎝角、長さ3m)3本弱に相当。

ヤマトシロアリは通常1~3万頭で活動していることから、
イエシロアリの33分の1程度の加害量となるため、
イエシロアリの年間加害量25,550÷33=774g 
長さに換算すると9m(9,000㎜)÷33=27.2㎝(272㎜)となる。

よってヤマトシロアリの加害スピードは
年間約774g(27.2㎝)になるため、
問題となっている柱の被害と比較すると、
施工日(2/22)から再確認した(6/19)約4カ月の間で起こった
加害ではないことが明らかとなり、この被害は既に数年前からの被害で
あったことが分かります。

ただ見た目で判断、だいたいで判断、根拠のない理由は、説得力に欠けます。
クレームなどが発生した場合にこういったデータとのセットで見解を示すことにより、
お客様やほかの関係者に納得していただくことができるのです。

今回のケースは、壁を壊さなければわからない部分での、それも以前の蟻害で、
シロアリ防除の施工の際には発見できないものでした。
ですが、データにより弊社でのシロアリ防除の施工には問題がないことを証明できました。

このように見えない部分でのシロアリ被害を防ぐためには、
定期的な検査と予防が大事です。

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